定年待てないオヤジの日記

こころはもう、定年後の自由生活を夢見てる、オヤジの生活日記です。

読書(灰の劇場)


今日は、いまのところ快晴です。
洗濯日和だと思いますが、我が家は今日は洗濯日ではありません。
(2日に1回で、風呂水を利用します。なので風呂水の入れ替え
も2日ごとです。基本、入浴も2人だけですし。月にして1万円
以上の節約、労力も、になっています。)




本当に久しぶりに、小説を読み終わりました。
新聞の書評で面白そうだと思い、図書館にリクエストしてました。



最初は小説の部分と著者の思いの部分の重層的な構成がわかりにくく
はありました。主人公も著者も女性ということもあるかもしれません。

20代の27年前の小さな記事(多摩地方で女性2人が、橋から川に
飛び込んで亡くなったという事実だけ)をずっと思い続けて、構想を
膨らませて、小説にしたということがすごいことだと感じました。
小説家とは、こういう人たちなんだと思いましたし、自分で小説を
書いていたり、書こうと思っている人にとっても、とても参考になる
作品だと思います。

2人の女性の物語ですが、大学時代に毎日のように一緒の時間を
共有して親しく仲良くするも、やがて就職・結婚等で離れるが、
中年になって同居生活を始めるようになります。
そしてその時々のお互いの気持ちの葛藤のようなものが、相手へ
の優越感や劣等感など、見事に表現されていて読んでいても引き
込まれます。
結局は同居生活を始めてみたものの(特に問題もなかった)、
老年を迎える今後に希望が持てずに、2人で自殺の道を選んで
しまうという大まかな内容ですが、2人の心理描写にはリアリテ
ィーがあり、読んでいて引き込まれる作品でした。



恩田陸さん、「蜜蜂と遠雷」も面白かったですが、女性だと
はじめて知りました。