定年待てないオヤジの日記

こころはもう、定年後の自由生活を夢見てる、オヤジの生活日記です。

読書(ワイルド・スワン)

今日は、爽やかな天気ですが、ここ数日は朝晩の気温差のせいか
風邪気味でした。


文庫本で上・中・下と長い作品です。
作者と家族の体験に基づくので、リアルに戦後中国の激動の時代
が書かれていて,ある程度知ってるつもりでしたが、驚きの話でした。
上巻は、作者が生まれる前の家族の話なのでそれほどでもない
ですが、中・下巻は実体験に基づく内容で、とても興味深く一気に
読んでしまいました。自分とそれほど年が違わないのにも驚きます。
大躍進運動や文化大革命で当時の中国人がとても苦しんだ状況が、
手に取るように理解できました。最終的に、毛沢東も否定しており、
たぶん中国では発禁本なのかなと思います。


読んでいて思ったのは、中国ではどの時代でも、人脈がすごく
重要なんだと思いました。
10億近い人間を(当時)、指導者の考えで一斉に動かす中国
というのは良くも悪くもすごいと思いました。日本のように
自由だと確かに収集が付かないかもしれません。
解説にもありましたが、作者の家族は高級幹部出身なので、
(作者の母は、夫を救うためなんとか北京に行って、周恩来に
直訴する話もあります)社会全体の状況が理解できたのと、
人脈もあり運よく、海外留学できたのでこの大作が生まれた
と思います。
激動の時代を経た後の、中国社会の大変動が理解できました。