新聞の書評で興味を持ち借りていた本を2冊読み終えました。
この人の作品は映画では観ていますが、以前作品を読んだような気はしますが
思い出せません。
実際の事件(木嶋佳苗)に基づき書かれているのが明らかでもあり、本当は
どうだったのかということも気になり一気に読んでしまいました。
作者も女性ですが、作品中に登場する主人公他の女性たちが生き生きと描か
れています。そして各々存在感のある描き方が見事だと思いました。
ヒーリング・フィクションと呼ばれるジャンルの小説のようですが、何度も
目頭が熱くなりました。
吾輩は猫であるのように、猫からみた話も中心にあります。
ある事情から主人公のサトルと愛猫ナナ(雄猫)はナナの貰い手を捜す旅に
でます。行先は小、中、高の同級生たちと両親を交通事故で亡くした後に
引取って育ててくれた叔母さんです。
それぞれにジンと来る内容ですが、高校時代の同級生(スギとチカコ:幼な
じみで、大人になり結婚している)に再会した時のサトルの愛猫ナナとスギ
の愛犬トラマルのバトルの場面に一番グッときました。トラマルはご主人の
スギがサトルに後ろめたい気持ちがあることを察して、サトルとナナに手荒
い態度をとり、ナナも主人サトルを守るため対抗します。
実はスギは高校時代にむかしから好きだったチカコを転校してきたサトルに
取られるのが怖くなり、サトルに自分は前からチカコが好きだったと告白し、
人のいいサトルの口を封じた器の小さい自分の過去を恥じています。
そして・・・。
これら以外に温泉に関する本を読みましたが、長くなるのでまた書きたいと
思います。そして久しぶりに(7~8年か?)温泉に行く計画を立てました。