定年待てないオヤジの日記

こころはもう、定年後の自由生活を夢見てる、オヤジの生活日記です。

読書(シェイクスピア集)

30年ほど前に買ったままだった1冊を、やっとまた
読み終えました。


戯曲は久し振りに読みました。有名な話が多いので
なんとなく知った気になっていましたが、結構面白かったです。



また備忘録として、簡単なメモを残そうと思います。


・ロミオとジュリエット
 ストーリーは知っていましたが、芝居用の戯曲なので
 セリフが仰々しいのに最初は戸惑いました。
 最後にジュリエットが薬から目覚め、死んでいるロミオ
 を見て短剣で自害する場面よりは、あとに残った人々が
 二人の死を前にして、心から後悔するところに心打たれました。


・ジュリアス・シーザー
 有名なセリフは、「ブルータス、お前もか?」と思ってましたが
 この本では「お前もか?ブルータス」となっていました。
 暗殺されるのは割りと前半で、その後市民の心をとらえる演説
 をしたアントニー派がブルータス派に打ち勝つストーリーで、
 そのほうが中心的な内容でした。演説の内容は有名なので、
 何かで(授業?)読むなり聞いた記憶があります。
 読んでいて、心を打たれる、大衆を扇動する演説とはこういう
 ものかという見本のような内容でした。


・ハムレット
 以前読んだような気がしていて、記憶ではハムレットが、
 父の亡霊によって伯父の陰謀を知り、敵をとる的に思っていました
 が、最後は敵味方とも陰謀の果てにみんな死んでしまう結末でした。
 ハムレット(デンマーク王子)の恋人がオフィーリアで、気が狂い
 川でおぼれて死にますが、それを描いた有名な絵(イギリス人画家
 ジョン・エバレット・ミレー)と初めて結びつきました。


・オセロー
 部下に騙されて、最愛の妻が浮気をしていると信じて、とうとう
 絞め殺してしまうムーア人(黒人)の将軍オセロー。
 戦に勝利し、最愛の人を妻にした絶頂の時に、甘言にだまされて
 殺害してしまうくだりは迫力がありました。そんなにも人間という
 ものは、冷静な判断ができなくなってしまうのか。
 部下の妻が、夫の悪事をあばくくだりはスッキリさせられました。


・リア王
 オセローにも似て、甘言に騙されてしまうストーリーです。
 結局、3姉妹のうち父(リア王)をないがしろにした姉2人は
 当然としても、末娘までも最後は死んでしまいます。
 シェイクスピアは基本的に悲劇が好きなのかと思いました。
 確か、黒沢明監督の「乱」がこれをもとにしていたと思います。
 荒野を権力を無くした王(大名)がさまようシーンを覚えています。


・マクベス
 割と最近に、イギリス映画で観たので内容は大体理解してました。
 マクベス(スコットランドの勇敢な武将だったが)が、魔女に
 踊らされて邪な考えを起こし、王を殺して自分が王となるも、
 亡霊が現れてやがて身を破滅させる話です。
 3人の魔女のシーンと、森が動く話、女の股から生まれた人間の
 話は記憶にありました。マクベスが邪な考えを起こしたときに、
 それを焚きつける夫人も中々迫力がありました。


・アントニーとクレオパトラ
 これもその昔、映画で(エリザベス・テイラーが主演だったでしょうか)
 観た記憶があります。最後にクレオパトラが毒蛇にかませて自殺する
 場面がうっすら記憶にあります。
 3人でローマを治めていたが、アントニーはクレオパトラの魅力に
 とりつかれ、遊興三昧の生活を送り、武人として勘が鈍り、シーザー
 との大戦に大失態を演じ滅亡し、クレオパトラも自害して果てる
 ストーリーです。思っていたより、クレオパトラの魅力について
 書かれてはなく、アントニーがクレオパトラに翻弄されたことが
 えがかれています。(クレオパトラの自分は自害したという嘘で
 最後は自害してしまいます)


解説によると、ハムレット・マクベス・オセロー・リア王を四大悲劇
とよぶらしいです。ほとんどの作品は、元になる話がすでにあり、
シェイクスピアはそれをアレンジして戯曲にしたとのことです。