定年待てないオヤジの日記

こころはもう、定年後の自由生活を夢見てる、オヤジの生活日記です。

読書(騎士団長殺し・第1部、岬、枯木灘、地の果て 至上の時)


「騎士団長殺し」は図書館にリクエストを申し込んでから、
1年以上かかりました。
うっかり第2部の予約をしてなかったので、また半年以上
かかりそうで、ストーリーの詳細を忘れてしまいそうです。



騎士団長殺し・第1部=村上春樹

主人公は画家で肖像画を描いており、騎士団長殺しという題名の絵画に
まつわる話です。舞台は小田原で、絵に出てくる騎士団長が顕れます。
(主人公にだけ) 第2部でどうなるのかわかりませが、これから絵の秘密
が明かされるのでしょう。

いつもの通り、主人公はマイペースな(離婚はしますが)日常生活を送り、
女性にもて、現代人が共感するもの(ジャガー、プリウス・・・)音楽名(ジャズプレイヤー、クラシック音楽家)が具体的に出てきます。




岬、枯木灘=中上健次

連作で秋幸(主人公名)3部作というようです。
はじめて中上健次を読みましたが、すごく濃いと感じる内容です。
紀州で土木業の親方をしている主人公の日常生活が中心の話で、前半は大きな展開はないですが、後半に感情・問題が一気に動くところは迫力があります。主人公が腹違いの弟を喧嘩のすえに殺してしまいます。
血縁関係が複雑で最初わかりずらかったです。実の父親(育ての父親は母の再婚相手です)が悪評のある成り上がり者で、主人公も嫌う存在です。



地の果て 至上の時=中上健次

やはり最初はわかりずらいですが、熱量のある文章につられて
読み進むと一気に面白くなってきました。
刑務所(3年)を出所した主人公が、以前の建設会社(母方)でなく、
悪評(むかし人殺し、火付け等の噂がある)のある父方の木材会社へ行き、
嫌っていた父との確執、腹違いの弟妹らとの色々なことがありますが、
(不倫、妹との関係、新興宗教、路地の立ち退き・・・)父の朋輩は息子に
拳銃で撃たれて死に、父も主人公がいるところで首をつります。
最後に路地のバラックが放火されますが、主人公なのかはわかりません。


すばらしい3部作でした。